日本衛生学会 The Japanese Society for Hygiene

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タバコ資金で行われた研究の論文投稿や学会発表の禁止についてのパブリックコメント

 

 掲載順 : 届いた順

結論から言いますと、日本衛生学会の姿勢に賛成です。

タバコは嗜好品という時代は過ぎ去り、今や大気汚染の元凶と周囲の人々に対する健康被害の影響を考えると、何としても根絶しなければならない対象であると考えています。

個人的な取り組みは、「健康科学概論」という講義の中で、喫煙の健康被害について毎年講義し、新入生へのオリエンテーションの中での禁煙教育、医務室でのパッチ療法などで、学生の喫煙率も10%程度と減少してきています。また、学内も全面禁煙となっています。

また、タバコに関連する企業との密着による研究成果は、信ぴょう性に欠けると思われ、利益相反は倫理的な視点からも問題となっています。国際的にも、指摘されている事項であることから、日本も欧米諸国と足並みをそろえるべく、厳重な対応が必要かと思われます。

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 この提案に賛成します。

この提案のみに留まらず、衛生学会の会員が国内外のタバコ企業と関連団体から助成金をもらうことも禁止すべきだと思う。

禁止までできないならば、「望ましくない」とか「避けるべきだ」との文言を入れるべきだ。

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 貴会の「タバコ資金で行われた研究の論文投稿や学会発表の禁止」について

うれしかったのでご連絡差し上げました。大賛成です!!!

趣旨につきましても大いに賛同いたします。どんどん広まっていくことを

期待しております。

応援しておりますのでぜひがんばってください。

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 理事会(案)に反対です。

1. COIを明確に示していれば、民間からの助成を受けていても中立の立場からの研究と言えるので、タバコ業界からの助成を受けた論文投稿に限定してこれを排除する理由が明確でない。

2. タバコ関連業界から助成を受けた論文を一方的に受理しないことにより、色がついている可能性のある研究論文を予め排除することが可能ではあるが、色の識別は雑誌の査読者がしっかり内容を精査することで対応できるはずである。

3. タバコが健康を害する大きな要因であるのであれば、衛生学会会員の興味もタバコの影響に傾いているはずであり、今回の措置をとればむしろ喫煙の影響に関する論文投稿が少なくなる懸念がある。

4. たとえタバコ関連業界から助成を受けていたとしても、タバコの影響を論じた研究論文を審査しないことそのものが、「日本衛生学会タバコ対策宣言」あるいは、禁煙を推進することに繋がるとは思えない。

5. タバコ以外にも自動車工業界からの直接投稿された論文も受理されている。大気汚染の原因となっている業界からの論文だからといって拒否されてはいない。

6. 本趣意書に「最近JTは缶コーヒーや桃の天然水などの飲料とその自販機を含む飲料事業を売却し、利益率の高いタバコ事業に一層集中しています。そうした中で赤字の医薬品事業を抱え続けるのは、JTは健康を阻害するだけではないというカモフラージュが目的と考えるべきです。」と記載されている。この記述は禁煙運動を進める1団体としての意見としては問題がないであろうが、学会としての意見書としては如何なものであろうか。上記述が確証に基づくものでなければ、中立的立場にあるべき学会が想定でものをいう団体と見做される危険がある。

 

代替意見(案)

タバコ関連業界から助成を受けた論文に関しては、投稿時にCOIをさらに厳格化することとする。助成を受けた金額、期間、ならびに内容は業界の意見を反映していないことを正確に記載することを求める。

最後に私自身のCOI: タバコ会社からの助成を受けたことはなく、また親族にタバコ業界の職に就いている者もおりません。

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 ご提案につき、強く賛成致します。

理由は「提案趣旨と理由」に記載されていることを素直にそう思うからです。

是非、お進めいただければと思います。

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 標記の件について、パブコメを募集されておりますが、理事長のご提案に全面的に賛同し、指示するものです。

さらに追加していただきたい点がありますので、ご検討いただければ幸いに存じます。

 

ここ数日のニュースで、自民党の中に、「選挙年齢の18歳への引き下げに合わせて、いっそのこと成人年齢そのものを18歳に引き下げて、飲酒も喫煙も18歳以上に引き下げるのが妥当」との意見をまとめて少年法以下関連法の改正を国会に提起する動きが表面化してきました。これは、アルコール類やタバコの販売量と売り上げ増加を、つまり税収アップの企みそのもので、それに伴う青少年の健康障害やその将来の生活習慣病の増加には一切目をつむっております。

 

以上の点につきまして、法制化される以前に学会の態度を表明していただきたくご検討をお願いいたします。

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 そもそも価値フリーな科学はないのではないでしょうか。

たとえば、アクリルアミドについても、中国の論文では、マクドナルドがそのポテトフライを供しています。

(結果は、マクドナルドにとって良い結果ではありませんでした)

なぜ「たばこ」だけなのですか。

それがわかりません。

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 意見:理事会提案に反対です。

  「タバコ資金」の定義は、タバコ企業・団体が提供している研究費と解釈しました。小職は、タバコ資金獲得歴なし、タバコ企業との関連なし、喫煙が肺がんや肺気腫等多くの疾病のリスク要因であることに異論はなし、タバコをexposureとした健康影響についての研究歴なし、世界のどのタバコ企業・団体が誰にいくら研究資金を提供しているのかは知らない、という立ち位置です。

学術学会根本的な存在価値のひとつは、「自由な研究発表の場」であり、「レッテル貼り」や「特定の価値・立場の排除」というような原理主義的な立ち位置に、学術学会は陥ってはならないと考えます。科学的に明らかな誤りは、査読の過程や他研究者による検証の過程で正されるべきものであり、提案理由に記載されている3つの内容は理解できますが、それを盾に、最初から「ドアを閉じること」は妥当とは思いません。昨今ようやくCOIの考え方が理解されて広まり、タバコ資金に限らず研究資金の出所を明示することが一般的になっています。COIを明示するだけでは不十分でしょうか。

 この機会にJTのホームページ(http://www.jti.co.jp/products/index.html)を見ました。JTは、タバコ以外に、医薬・飲料・加工食品事業を展開しています。JTが資金提供する医薬・飲料・加工食品関連の研究もシャットアウトするのですか?それは行き過ぎではありませんか?もし、投稿等を禁止するという理事会の強い意向があるのであれば、「タバコ資金によるタバコと健康に関する研究」に限定すべきと考えます。

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 今回の提案に関して,全面的に賛意を表明します.

さらに,追加をしていただきたい点を列記いたします.

● 提案にも記載されている「JTが経営する医薬品事業」は「鳥居薬品」の事だと思われますが,わが国の学会の学会プログラム・抄録集への広告掲載例が見られます. その他,学会時の企業展示としてブースが出されている場合もあります.さらに冷凍食品メーカーであるテーブルマークも子会社化していますので,これらのグループ企業を含めて協賛の禁止を謳っていただきたい.

● 他の学会ではありますが「JT生命研究所」および「JT」の研究員が発表している事例があります.これに関しても内容にかかわらず所属を明記しての発表は禁止としていただきたい.

● 分煙関連産業(ミドリ安全など)も同列に扱うべきと思います.

● また,少なくとも学会の役員の資格として,タバコ関連企業から研究資金を受けた研究者(例えば5年以内などの期限を設けることは可能)の排除規定を作っていただきたい.

以上,よろしくご検討のほどお願いいたします.

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 理事会の提案について賛成します。

肺癌で入院し、マスクで酸素吸入しながら喫煙している患者も少なくありません。

宜敷く御願い致します。

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 日本衛生学会として、タバコによる人類の健康被害を根絶するための活動の推進が採択されており、上記のご提案の趣旨は理解できます。

 

一方、日本衛生学会では、現在、利益相反についてタバコ企業やその関連団体である喫煙科学研究財団からの補助金・助成金の受領については金額にかかわらず、開示する事になっておりますので、該当する研究論文が投稿された際は、交絡バイアスの有無などについて、従来よりも更に慎重に査読されている状況だと存じます。

 

私はタバコ関連の研究助成は今まで一切受領しておりませんが、現在受領中の研究者にとっては、2016年1月からの適用はやや早急な印象をお持ちになるかもしれません。いずれにしましても、学会として迅速に行動する事も重要だと重々承知しておりますので、理事会の最終決定に一任致します。

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 命をまもる、という観点から、タバコ業界からの資金援助を受けた論文を受け付けないとする貴学会の精神に敬服いたします。たばこ対策については、日本の衛生学・公衆衛生学がさらに努力すべき最大の課題であると私も認識しております。

 

論文はフォーマルで公平な議論のためのツールであり、あらゆる研究に対して開かれたものであるべきだと考えます。そのため、今回のご提案については賛同しかねます。

 

まず第一に、研究成果の公表と議論を無用に抑圧してしまう可能性が懸念されるからです。COI管理のコンセプトからも、COIがあるからといってその論文が公表されるべきではないとは考えられません。あらゆる研究結果について、COIをしっかりと開示し、それを読者が加味して論文の内容を検討すできるようにすることが重要視されており、私もこの考えに賛成です。

 

タバコ等、大きな寄与的健康被害の原因となっているであろう製品やサービスの提供者からの資金援助についても、それを積極的に公表したものであれば、他の研究と同様に歓迎されるべきと思います。十分な情報開示を伴った形で論文を掲載し、議論の材料とすることで衛生学の発展に貢献できるのではないかと考えます。 

 

第二に、健康への脅威となるか否かという価値判断は相対的であり、時として困難なため、タバコ産業への特別措置をすることで、他の産業への対応も求められ、泥沼的な対応が迫られるのではないか、という懸念があるからです。タバコ産業を絶対的な脅威とすることは難しいと思います。たばこ産業によって経済的利益や社会的役割を得、生活している人もいます。ポテンシャルとして健康への脅威を与えうる産業は他にもたくさんあります。すべての産業といってもいいかもしれません。たとえば、軍事産業、ジャンクフードを販売する食品会社、アルコール飲料製造メーカー、自動車メーカー(交通事故の脅威)なども考えられます。

 

別の案として、特定の助成を受けた研究を除外するのではなく、COIのポリシーの強化を図るというアプローチもあるのではないかと思います。そういったポリシーに関する説明文中に、「特に注意が必要なCOI」としてたばこ業界や軍事産業といった健康の強い脅威となる可能性のある産業をリストアップするといった取り組みも考えられると思います。

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 タバコ試験で行われた研究の規制の件ですが、賛成です。

この時代、そして、これからも禁煙に向けて動いてくと思います。

したがって、規制するのは当然だと思います。

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 法的整合性の視点から

 

  憲法は、公的なもの、つまり権力者、公的機関、法・公的制度などを縛るものと言われている。現在、安全保障法について、戦争放棄を記した憲法9条との法的整合性が問題になっている。また、ヘイト・スピーチが社会問題として、昨今認識されている。そこで、その取締りの法律制定に向けての動きがあるが、言論の自由を記した憲法21条との法的整合性との関係で、国会での審議も進展し難くなっている。在日特権を許さない市民の会 (在特会) が標的を定めて「ぶっ殺すぞ」という街宣のような激しい言動は、明瞭に既存の法律に抵触していると見做されるから、そのような言動に対する刑事・民事のいずれについても、在特会敗訴の確定判決が下りた。このことは、明瞭な違法行為には、既存の法律で対応可能だが、ヘイト・スピーチ全般を規制する法律を作成するに当たり、憲法21条との法的整合性は難しい問題である。

  立法行為をはじめとする国家の諸機関の行為について、それが憲法に適合するか否かを審査し、違憲の場合にはその行為を無効と宣言する権限が裁判所に与えられているのが違憲立法審査制度である。

  タバコ資金で行われた研究の論文投稿や学会発表の禁止についても同様に言論の自由を記した憲法21条との法的整合性との関係で、問題になるはずである。この件が、法廷で争われる場合には、違憲立法審査制度の下で審議する法廷のようなものになろう。この件が、憲法21条との法的整合性をクリアしているかが、問われることになろう。その場合、法廷で非常に複雑で困難な論争になるであろう。そのような収穫の少ない論争をする価値があるか、そのような裁判費用を費やす価値があるかが問題になる。

  納税が免除されている公益社団法人である日本医師会に日本医学会が置かれ、その分科会の一つが日本衛生学会である。したがって、日本衛生学会は納税が免除されている公的組織であるから、私的な任意の組織とその性格が異なるはずである。公的機関の運営や内規などは、憲法との整合性が必須になるが、私的・任意組織ではその縛りがほとんどなくなるはずである。本件を本学会の制度とするならば、本学会を日本医学会の分科会から離脱させれば、憲法21条との法的整合性が問われなくなるはずである。ただし、一般法人の場合、納税義務が生じる。

  組織を運営するにあたり、その領域の視点のみからの判断では、死角が大きくなり、大きな過誤に繋がることがある。その領域の専門家のみならず、多くの領域の専門家の視点から、対象事象を検討すれば、大きな過誤に繋がり難い。本件も、社会医学領域以外の多く専門家の意見に耳を傾けるべきである。また、ある一つの専門領域でも、複数の専門家の意見を尋ねることが望ましい。一人では、偏った意見による悪影響を受けることがある。法的整合性は法治国家の根幹であるから、法律家は、対象事象に関して憲法などの上位法律との法的整合性に、特に大きな関心をもっていることが多い。

 

文献

金尚均(編), 森千香子, 安田浩一, 中村一成, 遠藤比呂通, 小谷順子, 櫻庭総, 金尚均(著). ヘイト・スピーチの法的研究. 法律文化社, 京都, 2014

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 衛生学における質の良い研究論文は、高いエビデンスが不可欠です。そのためにはバイアスの考慮が必須です。皆様ご承知のとおりバイアスには様々なものが有り、特に疫学研究では議論の対象となります。タバコ資金による研究論文や発表では意図的とも思われるバイアスが見受けると感じるのは、小生だけでしょうか。かつては自動車の企業資金による研究(健康影響についての)には、そのような論文について研究チーム内で議論したこともあります。

 しかし、やはり論文投稿や学会発表といった学会活動は開かれたものでなければならないことは重要です。それは単に学会の進展はもちろんのこと、それを考慮する以前の学問研究のリベラルさの担保をも保障するからです。

  結論としまして、「タバコ資金で行われた研究の論文投稿や禁止」は、この様な十分な討論の上に有識者に判断していただくことと思っております。

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 私は,今回理事会が提案する「タバコ資金で行われた研究の論文投稿や学会発表の禁止について」について、全面的に賛成致します。 

その理由ですが,

1.そもそも衛生・公衆衛生学に関連する学会において、たばこ資金で得られた研究成果を学術発表・論文発表して公表することは、学会の価値を大きく下げてしまう。

2. 「喫煙科学研究財団」は、喫煙と健康問題の科学的解明を進めるために研究事業をおこない,毎年採択課題は160もある。これらに基づいてJTは,まだまだ発展途上の研究が多いため「たばこの有害性は科学的に証明されていない。」と主張している。また研究費を採択された全ての研究者は、JTの言い訳に利用されている状況である。

3. 「喫煙科学研究財団」の採択者は、10年以上継続して採択される先生や医療機関の先生も多く、たばこ資金で研究活動をする問題意識が低くなっていると思う。

4.FCTC5.3条に加え9、10条のガイドラインにも記載されているように、たばこ研究の費用は直接たばこ会社から分配されるものではなく、「たばこ税」またはたばこを販売する際の審査料(日本では存在しません)などから、幾分かをたばこの研究費として確保し、中立公正な競争的研究費として分配されるようなシステムの確立が良いと考えられています(米国では検討されているようです)。